スウェーデンに移住してみて辛かったこと
こんにちは。
スウェーデン、マルメ在住のyoppaiです。
みなさん海外旅行はお好きですか?
このブログを読んでくださっている方は少なからず海外に興味がある方だと思います。
私も海外旅行が大好きです。
私は大学生時代に多くの外国人の方々と出会ったのがきっかけで海外に興味を持ちました。
それからというもの、アルバイトでお金を貯めてはアジア各国を旅行しました。
自分の知らない習慣や食べ物に感動し、私の海外への思いは強くなっていきました。
どの国に行ってもほんとに楽しく、毎回帰りの日はとても悲しく、帰りたくなかったのを覚えています。
では、海外に住みたいと思いますか?
私は海外旅行を何度か繰り返すうちに、海外に住みたいと思うようになりました。
ワーキングホリデーで実際にオーストラリアに住んでみてその思いはより強くなりました。
しかしワーキングホリデービザは結局期限付きのビザ。
最終的には日本に帰らなくてはいけないのです。
私はワーキングホリデーで現地に住んだ気になっていましたが、今思うと長期滞在していただけのただの旅行者だったんだなと感じます。
海外に旅行で行くことと、実際に住むことは全くの別物です。
往復チケットで海外に行くのと、片道チケットで海外に行くのとでは、気持ちも背負う責任も違うのです。
今回は実際にスウェーデンの居住者となった私が突きつけられた現実を書いていこうと思います。
前提として、私はスウェーデン人と国際結婚をしたため永住権を与えられた人間です。
先に現地に仕事を見つけてから移住するパターンは私のケースとは異なります。
〈ワーキングホリデー中の写真〉
■日本の学歴は役に立たない
私は日本で学歴社会に通ずる道を歩んでいたので、良い大学を卒業することこそが全てだと勘違いしていました。
しかしスウェーデンに来て実感することは、どこで勉強したかよりも、何を勉強したかです。
その点、大学の理系学部で勉強している方は必ずその経歴は役に立つと思います。
私が勉強していたのは経済学。英語で勉強していたわけではないので役に立つとは思えません。
今後何かの役に立つことを願っています。
それよりも、何か特定の分野でスキルや経験がある方が早く仕事を見つけられます。
私の場合は寿司屋で長いことアルバイトしていた経験があったおかげで、比較的早く仕事を見つけることができました。
■現地の友達がいない
海外に移住するということは、全く知り合いのいない土地に移り住むということです。
一から友好関係を築いていかなくてはなりません。
頼れるのはパートナーのみです。
移住したての数カ月は、右も左も分からず友達もおらず、非常に孤独な思いをします。
ワーキングホリデーの場合は同じ境遇の人が多く、すぐに友達ができました。
しかしスウェーデンのように留学先としても移住先としても一般的でない国では、同じ境遇の人と出会うこともありません。
語学学校に行けば友達ができていたかもしれません。しかし、私の住むマルメは移民が多く、入学までの待機期間が非常に長いです。
私は待機時間中に仕事が決まり、娘が生まれたため、語学学校に行くことは諦めました。
そのため、友達を作るのには苦労しています。
■仕事がない
スウェーデンで仕事を見つけるのは、日本でアルバイトを見つけるのとはわけが違います。
まず、私たち移民は言葉が話せません。
これだけでかなりのマイナスです。
移民でもスウェーデン語を話せる人が五万といる中、話せない人をわざわざ雇うメリットがありません。
ですので、何か自分にしかできないスキルや経験を持っているべきなのです。
英語を話せるだけでアルバイトできる場所もあります。
英語を話せることは一つのスキルなのです。
更にスウェーデンはコネ社会で、仕事を得る最も一般的な方法は友達の紹介です。
また、スウェーデンで働いた経験があるかどうかも重視されます。
なので一つ目の仕事を見つけるのがとても難しいです。
逆に一度働いてしまえば転職もしやすくなります。
私の場合は4ヶ月かかってようやく仕事が見つかりました。
私が仕事を見つけた方法は、自分の足でひたすら履歴書を配って回ることです。15件ほど配って回ったと思います。
その他に、職業安定所(Arbetsförmedlingen)に登録し斡旋してもらえる仕事がないか探しました。
その結果、履歴書を直接渡した何件かのお店から返事があり、今の仕事を得ることができました。
■食事が合わない
私はスウェーデンに移住して気づきました。
味覚は一生日本人です。
スウェーデンの料理も美味しいものはありますが日本食には敵いません。
どうしても母国の味が恋しくなってしまいます。
しかしスウェーデンには日本の調味料があまり入ってきていません。
また、日本のような短米も売ってる店が少ないです。
必然的に作れる日本食のクオリティも下がります。
何を食べても感動することが無くなり、日本で好きなように好きなものを食べていた日々を思い出しては鬱になっています。
■気候が違う
スウェーデンの冬は想像を絶するほど厳しいです。
夏に極端に日が長いということは、冬は極端に日が短いということです。
いちばん辛いのはとにかく日照時間が少ないことです。
そして、せっかく明るいはずの日中も大概曇っています。
一日中太陽を見れない日がザラにあります。
このような状況では、常に疲れているような感覚に襲われます。
毎日眠くて何もやる気が起きません。
これは日照時間不足の影響でビタミンDが欠乏することによって起こる症状です。
ビタミンDのサプリメントを摂取して体は幾分楽になっても、気持ちが晴れることはありません。
スウェーデンに移住してくる前は日照時間不足が体に与える影響など知る由もなかったので、一度の冬を乗り越えるだけでも精一杯でした。
今や冬は恐怖の対象でしかありません。
■常識が違う
常識といいますか、相手の気持ちを察するということをあまりしません。
何事もハッキリ言わなきゃ伝わらないので、曖昧な態度をとって察してもらうということができません。
長年日本で生きてきた私は、他人に物事をストレートに言うことが苦手で、未だにこの件で妻と喧嘩になったりもします。
逆も然りでストレートに物事を言われるので、ビックリしたり傷ついたりもします。
私も常に物事を思ったように伝える努力はしているのですが、なかなか習慣は変えられないです。
■治安が悪い
移民、難民が多いということは、薬物の流入も多いということです。
私が移住してきてからの一年半の間でも数回、薬物絡みでギャングの抗争があり、数人の方が銃撃によって亡くなっています。
そのうちの一件は職場のある通りで、もう一件は犬の散歩ルートで人が亡くなっているのでかなり怖い思いをしました。
薬物に手を出さない限り標的になることはないですが、突然流れ弾が飛んできても防ぎようもないので、治安にはかなりの不安があります。
通勤ルートに薬物売買が行われているエリアがあり、夜道は若干不安な思いをしています。
★まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます。
まだまだありますが、ザッと列挙するとこんなところです。
海外に移住するということはゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタートです。
語学力も乏しく、友達もおらず、職もない状態でその国の社会に放り出されます。
日本の常識は通用しません。
負わされる責任は現地人と同じです。
税金を払い、家賃を払い、水道光熱費を払いながら生活しなくてはなりません。
外国人だからという言い訳は通用しません。
社会は違えど、生活のためにやることは日本と全く同じです。
それをハンデを背負った状態でやらなくてはならないのです。
しかし私はこれら全てを経験した上でなお、スウェーデンに移住してきて良かったと感じています。
なぜなら、スウェーデンでは自分自身でいられるからです。
いままで押し殺してきた自分を開放しても誰も文句を言いません。
スウェーデンは、歩む道が自分に合わないと思ったら軌道修正できる社会です。
今後は失敗を恐れず、興味をもったことにはどんどん挑戦していきたいと思っています。
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